2016年10月3日にFacebookより発表されたFacebook Marketplace。アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドのFacebookアプリ(iOS版・Android版)で利用可能となっています。

ついに、世界最大のソーシャルプラットフォーム上でモノの売買が公式機能でできるようになるわけです。そうした期待の高まりで、Facebook Marketplaceは注目を集めています。

こうした個人間でのモノの売買=フリマといえば、メルカリがそうであるように女性ユーザーが多いとされています。ガールズマーケティングの担当者としては…

世界最大のSNS Facebook + 女性ユーザーが好むフリマ = Facebook Marketplace

と、いうこともあり、自社のマーケティングでどのように活用するのかが、とても気になるところでしょう。そこで今回は、

●これまでのアメリカでのFacebookにおけるモノの売買
●Facebook Marketplaceが利用できるようになる事での今後の変化
●競合となるであろう日本発のフリマサービスメルカリとの競争

これら3点を踏まえたうえで、Facebook Marketplace のガールズマーケティングにおける活用方法ついて考察していきます。

激レアチケットからお部屋の賃貸まで。非公式に行われてきたFacebookでのフリマ全実態

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大好きなアーティストが出演する夏フェスのチケットを買いそびれた…でもなんとしてでもチケットを手に入れたい!見に行きたい!

そんな時、これまで活躍してきたのがFacebook。

例えば、世界でトップクラスの人気を誇るダンスミュージックの祭典であるUltra Music Festival。アメリカ・マイアミで開催されるこのイベントのチケットは、開催の半年前から販売が開始され、チケットはすぐに完売してしまいます。

そこで急遽行けなくなった人とどうしても参加したい人とを繋ぎ合わせていたのが、イベントの非公式Facebook page。

こちらで「1枚$250で欲しい人いる?興味あればDM送って。」といった投稿に対し、コメントで「$200にならない?いまDM送ったよ!」といったやり取りがFacebook Pageで盛んに行われてきました。

ただ、先に支払いを要求されるケースが多く、確実にチケットを受け取れる確約がありません。そういった詐欺まがいの行為もありうる、確度が低い売買活動だったのです。

一方で、やり取りの信用度が高くFacebookが十分に活用されてきたのが、1カ月など短期間家を空ける時に誰かにその部屋を貸し出す「サブレット(sublet)」。チケットの売買と異なり…

●部屋の貸し借りは、信用度が重要。だからこそFacebookの実名性が効果を発揮
●部屋の貸し借りでは、鍵の受け渡しが対面で行われるので確度が高い

この2点で、Facebookをうまく活用したC2C(一般消費者間での取引)として、多くの方が利用しています。

このように売買の対象によって確度の差はありますが、Facebook Marketplaceが登場する以前から、Facebookプラットフォームは売買の機会を生んでいたのです。

Facebook Marketplaceはイケてない!フリマに必要な機能がなく、やや残念な現状


Facebook Marketplaceの利用イメージ映像

従来のFacebook page上での確度が低い非公式な売買活動。それが、Facebook公式の売買プラットフォームFacebook Marketplaceが開始されたことにより、安心・安全な個人間の売り買いがFacebook上で実現されるようになった!…と言いたいところですが、実はそうではありません。

フリマサービスの最大の障壁かつ重要なポイントは、決済及びモノの発送と受取。

従来のFacebook上のやり取りでは、個人のプロフィールをチェックする事で多少の安心感は得られたものの、決済や発送は双方で自由に設定。場合によっては、話が進まず結局キャンセルになるケースもしばしばありました。

実はこの決済と発送に関して、Facebook Marketplaceが開設された2016年10月時点ではFacebook社は関与せず、個人間で取り決めてもらうことになっています。

そのため公式プラットフォームができたものの、依然として「支払いがされるのか」「モノはちゃんと届くのか」という不安は払拭されず、現状はFacebook Marketplaceは、イケてないのです。

今、フリマサービスで注目されているのは、飛ぶ鳥を落とす勢いでシェアを拡大し続けるメルカリ。メルカリは、10代の中高生から主婦層まで幅広く日本では利用され、その汎用性の高さゆえに、瞬く間に広まり普及。C2Cの売買市場で大きな成功を収めました。

それに対し、Facebookは日本における既存ユーザーが20代から40代に集中。さらにイケてないFacebook Marketplaceだと、マーケットプレイスを利用するためだけに新たなFacebookアカウントの登録が行われる事も期待できません。結果、このフリマサービスの王者メルカリをスマホからアンインストールして、Facebook Marketplaceを使うという日は、まだしばらくは訪れなさそうです。

Marketplaceに決済機能が追加されるXデー。その日、イケてるメルカリがFacebook に負ける!

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では、Facebookのフリマ機能 Facebook Marketplaceは、イケてるメルカリに勝てないのでしょうか?

答えは否です。Facebookほどアクティブなユーザーを抱える巨大なソーシャルプラットフォームは、現状、他にありません。彼らほど個人の詳細なデータを保有する企業は存在しないのです。

現在地情報から個人の興味・関心といった膨大かつ有益なデータを基に、最適なモノを最適な販売者あるいは購入者に結びつける。Facebookならそれが可能です。

課題は、決済及びモノの発送と受取。例えばネットでの金銭受領プラットフォームであるStripeなどの決済手段、あるいはFacebook独自の決済方法を導入する事で決済の不安要素を解決した瞬間、一気にFacebook Marketplaceの利用は拡大するはず。それがXデーです。

なぜなら、Messengerなどの連絡手段がすでに整っているうえに、実名登録と、出品者・購入者のプロフィールから安心感のある取引がすぐに実現可能だからです。

つまり決済手段が整い、かつ手数料がゼロとなったら、間違いなくメルカリではなくFacebookの利用が広がるでしょう。

これは、日本だけではなく、アメリカでも同じことが起きる可能性は充分にあります。iOS向けのアプリストアであるApp Storeランキングでメルカリが全米でのTOP 5入りをした事で大いに盛り上がったアメリカですが、Facebookは依然として多くの若い世代に利用されています。先にご説明したように、前からFacebook上で非公式なモノの売買が盛んに行われていたということからもすでに素地があるといえます。

このように、決済手段が整った瞬間、Facebookは巨大なECモールへと化ける可能性が十分あり得るのです。

ガールズマーケティングにおけるFacebook Marketplaceとの付き合い方

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Facebook Marketplaceは個人間売買だけでなく、企業にとってもオンラインながら顧客との距離が近く、高いエンゲージメントを可能とする販売チャネルへとなることが期待されます。それはあたかも、お客様と対面コミュニケーションをする地元の商店街にある八百屋さんのような状態です。

例えば、リアル店舗の周辺エリアにいる潜在顧客に対し、タイムセール品を紹介。興味を持った方が店舗を訪れる。そういったO2O(Online to Offline オンラインとオフラインの購買連携)のツールにFacebook Marketplaceが変化していく事も十分あり得ます。

まだ始まったばかりのFacebook Marketplace。決済機能が備わったXデー以降、近い将来個人・企業のモノの売買に大きく影響を及ぼしていくはずです。今後も常に動向をチェックしながら、自社のマーケティングへの活用法を考えていきたいですね。

Written by Matt Masui

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