Instagram Stories を扱った前回の記事では、Instagram Stories の概要と、Instagram Storiesも含まれるコンテンツが消える「エフェメラルSNS」の攻略のカギを考察しました。

今回は、Instagram Stories がマーケティングにそもそも活用できるのか?そして、活用できるならば何か条件があるのかを様々な事例を元に考えていきたいと思います。

InstagramのStoriesはデジタルマーケティングを変えるか

現在Facebook傘下にあるInstagramは画像のポストや閲覧がユーザー体験のメイン、テキストメッセージはサブとなるSNS。フォトジェニックならぬ“インスタジェニック”なる造語が生まれるほど、画像のクオリティが何よりも優先されるオンラインコミュニティです。

そのInstagramが新たな機能「Stories」を実装しました。従来の投稿はユーザー自身が削除するまでタイムライン上に残りますが、「Stories」で投稿した画像・動画は24時間で自動的に消去されます。また画像のみとなりますが、カラフルなペンで彩ったり、自由な位置に文字を重ねることも可能です。
img_1047

自分に関して、最も興味を持って欲しいことは通常のポストで。何気ないシーンは時間が経つと消えてくれる「Stories」で。ユーザーの日常を余すことなく記録していくことを目指したInstagramのアップデートですが、この「Stories」の機能はSnapchatをはじめとした自然消滅系メッセンジャーアプリの機能を取り入れたものと考えられます。

「Stories」とSnapchatを比較すると、画像のエディット機能はユーザーインターフェースも含めて近いものがあります。しかし、犬やロボットに変身したり、口から虹が流れ落ちるといった、Snapchatの動画対応のエフェクトであるレンズに相当する機能は「Stories」には実装されていません。

とはいえ、「Stories」は画像に特化したお遊びコミュニケ−ション機能というわけではなく、今後のアップデートで動画のエフェクト機能も追加されるのではと考えられます。

Instagram×Snapchatで308万回の閲覧を記録したマクドナルドのマーケティングとは?

Instagram Stories のマーケティングでの今後の活用方法を占うべく、InstagramとSnapchatを組み合わせたマーケティング事例を検証してみます。

SNSを用いたマーケティングのなかでも、強烈なインパクトを持つビジュアルが有効打となる従来のInstagramマーケティング。例えばファストフードのマクドナルドの場合、マスコットキャラクターのドナルド・マクドナルドが世界中を旅するというコンテンツで話題となりました。マスコットキャラクターがインフルエンサーも兼ねる、長い歴史を持つ企業だからこそチャレンジできる手法といえます。

Ready to climb the #EiffelTower. The view must be #amazing up there! #selfie #travel #Paris #ronaldmcdonald

Ronald McDonald Officialさん(@ronaldmcdonald)が投稿した写真 –

Guess where I am today? #travel #history #architecture #monument

Ronald McDonald Officialさん(@ronaldmcdonald)が投稿した写真 –

さらにマクドナルドはNBA選手のレブロン・ジェームズを起用して、CMのオフショットをSnapchatで配信。Snapchatの独自機能ジオフィルターを用いて、位置情報も含めたポストも行い、アメリカ国内で行われた6回のキャンペーンで都合308万回もの閲覧回数を実現しました。

注目すべき点は、マクドナルドはこのSnapchatを用いたプロモーションを行う際、別のSNSでその告知を行ったこと。Instagram・SnapchatからTwitterアカウントにも誘導することで、テキストによるメッセージの拡散効果を狙ったのです。

ファッションブランドのMarc Jacobsが展開した手法も、俯瞰してみるとInstagramと各SNSの利点を生かしたものといえます。彼らは画像シェアに強いInstagramでハッシュタグを用いてモデルの公募を行い、7万件もの応募のなかからハイセンスな画像をポストしていた11人のモデルを起用。そして動画のシェアに強いSnapchatでは、マクドナルドと同様に舞台裏のオフショットをユーザーに届けてきました。

起用された11人のモデルのインタビュー画像はこちらからご覧いただけます。

こうした事例からも、複数のSNSを組み合わせることが、Instagram Storiesをマーケティングへ活用するヒントとなることが考えられます。SNSはそれぞれ得手不得手があるからこそ、併用することが最大効果を生むマーケティングにつながっていくのです。

UIの仕様変更次第で、Instagram Storiesはマーケティング手段として化ける!

Instagramは「Stories」によって、Snapchatが持つ“動画に強いSNS”のポジションを手に入れようとしています。ではマーケティングの視点からみて、「Stories」に期待してもいいのでしょうか。

現状の「Stories」は、とってつけた感があり、通常の投稿とは乖離した「Stories」専用タイムラインが存在しているという印象を受けます。この仕様だとユーザーの興味は獲得できないかもしれません。

しかしInstagramはFacebookという、テキストに強く、30〜50代のユーザーも多く抱えたSNSを持っているグループに属しています。グループ全体で画像と動画、そしてテキストをシームレスに並べるユーザーインターフェースを開発できれば、ミレニアル世代から中高年までカバーできるプロモーションメディアの構築も夢ではないでしょう。

2013年、FacebookはSnapchatに対して30億ドルでの買収提案をしましたが、Snapchatは拒否。その一件を払拭する大いなる一手となる可能性もあります。

Written by 武者良太
また、女性向けガールズインフルエンサーをはじめ、マーケティング活動のヒントとなる情報をまとめたeBookをご用意しました!
こちらも参考にしてみてください。
mail-img-influencermarketing-ebook